●もはや日帰り同然?     ベトナム ホーチミン

参考になるかどうか ? 分かりませんが、タクシーの情報を少々・・・

空港では、必ずと言ってイイ程、タクシー専用の 『客引き』 がいます。殆どの場合、役割分担がされており、 『客引き』 が 『タクシー・ドライバー』 のトコまで案内してくれます。

実は旅行前、『JTB』 で運賃の相場を調べてもらったことろ、市内まで5ドルだと言う事でした。で、僕の場合は、『客引き』 から、その倍の 『10ドルでどうだ?』 と “ふっかけられた” ので、少し値切って『8ドル(微妙・笑)』 でお手打ちにしました。

実際のトコ、空港には 『スリ』 や 『置き引き』 も多いので、『まともそうなタクシー・ドライバー』 だったら、早めに決めて、この場から離れた方がベターと言えます。

ただ、客引きが無認可の、俗に言う 『白タク』 へ案内したら、絶対に乗ってはダメ ! どこへ連れて行かれるか分かりませんよ (←マジで)。十分、注意して下さい。

とは言え、実際は、相場がよく分からない部分もあります・・・と言いますのも、ホテルのロビーで空港までの運賃を聞いてみたところ、『15ドルが相場』 だと教えられました。

ともあれ、旅行の際は価格も大切ですが、自分の納得出来るサービスが得られるか ? 安全で快適か ? 等と言った事も加味した上での価格交渉が大切です。ケースバイケースですが、何でもかんでも、値切れば済む問題でもないと思います。難しいトコですね・・・



Saigon Scooter Centre
このゴールドにペイントされたスクーターは原型を留めておりませんが(笑) 『イノチェンティのGP200』 との事、エンジン内部は、『UKのTSキット』 を組み込んであるそうです・・・

外観の、『バーバンドル』、『サイクルフェンダー』、『ツイストタイプのフロントフォーク』 等、全てベトナム生産のパーツとの事です。



Saigon Scooter Centre
こちらは本物の 『SX200』 だそうです。オーナーの方のお話では、現在、ベトナム国内に 『オリジナルのSX200』 は、『この2台しか現存しない』 との事でした。

業界の第一線のプロの言葉ですから、信憑性は高いと思います。
では、なぜ、『ベトナム』 から多くの 『SX200』 が、現在もデリバリーされているのか ? 不思議に思い尋ねたところ、全て、コピーモデル、いわゆる、日本風に言うトコのパチ物だそうで、外観パーツを 『ベトナム』 で 『モデファイド』 しているとの事・・・勿論、ここのショップでは、『レプリカのモデファイドマシン』 と表記して販売していました。

ちなみにピカピカの 『TV200仕様』 があり、『エンジンはSILの200』 を搭載、『フロントはフローティングディスク』、『レーシングマフラー』 搭載のレストア済みで、日本円で約50万円強でした。

ベトナム製と言う部分を気持ちの中で消化出来る方なら、案外、安い買い物ではないでしょうか ?
僕はダメですけど・・・(ゴメンなさい・・・)



Saigon Scooter Centre
こちらも原型を留めない (笑) 『GP200』 です。エンジンの心臓部は 『UKのTS製』、 『230ccキット』 を組んであるそうです。

他の外装パーツから組み立てのレストア作業に至るまで、全て 『ベトナム』 での仕事だそうです。

チェーンケースの彫金もベトナム製とは驚きですね・・・



Saigon Scooter Centre
ヨーロッパでは比較的よく目にする 『LAMBRETTA』 の 『F』 ですが、『ベトナム』 では大変にレアだそうで、現存するのは、この1台だけとの事・・・

これも 『ベトナム』 でレストアされた1台です。ヨーロッパ仕様とは異なる仕上げになっていますが、なかなかキレイにレストアされていましたよ。




ページで、急きょ、『ホーチミン』 へ出向いたと書きましたが、その“急きょ”とは、工場に送った製作用の 『パーツ・サンプル』 をなくしてしまったらしく、作業が頓挫しているので、その 『パーツ・サンプル』 を再度、届ける為なのです。
でも、それだけではありません。もうひとつ大切な事があるのです。それは、お金 (製作費、金型代等) の支払い・・・

『ベトナム』 への送金は結構大変で、郵便局から送金した場合、1ヶ月以上もかかりますし、100万円以上を送るのは紛失を考えると怖い・・・勿論、クレジットカードやペイパルもダメ・・・唯一、『スルガ銀行』 を介して、『ホーチミン』 の 『ウエスタンユニオン銀行』 への送金が可能なのですが、詳細を調べて見たところ、登録まで約3週間、それに100万円を送金したら、5%くらいの手数料がかかるとの事。

コレなら、少しお金を足して、航空機の 『ディスカウント・チケット』 で 『ホーチミン』 へ渡る方が断然賢い。
オマケに、航空機の手荷物で運ぶ事が可能な、20Kg分のパーツを、スーツケースに入れて持ち帰れば、EMSの送料なんて簡単に相殺出来ます。勿論、紛失した 『パーツ・サンプル』 も手渡し出来ますし、美味しいベトナム料理を食べる事も出来ます。

忙しい中、無理をしてでも海外に行くのは、気分転換の意味合いもあったりします。
『ベトナム』 は 『フランス』 の統治が長かったので、パンやスイーツも絶品です。生クリームが一杯かかった 『ストロベリーシェイク』 は最高でしたよ。

どこの国へ行っても、素敵なカフェを見つける度に入ってしまいます (笑)。日本では忙しくて、カフェのハシゴなんて考える余地もないのが現実ですから・・・
もっとも、おっさんがカフェのハシゴってキモいでしょ (笑)。

とにかく、色々と上記のような事が重なり、葛藤 (笑) の結果、普通の方なら、恐らく銀行送金で済ますところでしょうが、僕は性格上、自分で動くのが好きなので、最終的に多少高くついても、『ホーチミン』 へ出向く事にしました。
でも、その分、ソコでしか感じる事の出来ない空気を楽しめたり、自分の興味があるモノを、自分の目で見て、自分の耳で聞ける幸せがあるのは、言うまでもありません。

で、仕事の内容はさておき (企業秘密なので・笑)、今回は 『SCOOTERING MAGAZINE』 に、毎月セクシーなお姉〜さんの広告を出している、『ホーチミン』 のスクーターショップ 『サイゴン・スクーター・センター (Saigon Scooter Centre) 』 へ行ってみる事にしました。勿論、取引がある訳ではなく、住所はサイトを検索して調べる始末・・・ (苦笑) 。

事前情報としては、最近ギャラリーを開設したとの事、とにかく、その 『ギャラリーさえ見学させて頂ければ』 ・・・
その一心でタクシーをチャーターしました。

Saigon Scooter Centre
頑丈な要塞チックな外観です。まぁ、治安を考えれば仕方がない事かもしれません。
空港から近い場所ですが、裏路地の昼でも暗い、少し緊張感のある場所にありました (笑) 。

アポなしで行ったにもかかわらず、心よくギャラリーを見学させてくれた上、Tシャツまで頂きました。
本当に個人ギャラリーと言った感じで、小ぢんまりとして、いい雰囲気です。

『VESPA』 や 『LAMBRETTA』 だけでなく、『ホンダ』 の 『シャリー』 や 『スーパーカブ』 等、日本の小さなバイクも展示してあり、オーナーの方の趣味性が伺い知れます。
『ベトナム』 でこれだけのラインナップを揃えるのは大変だったと思います。


結局、タクシーの運転手さんも、道に迷いそうになる程の (笑)、裏路地でしたが、住所を丹念に調べてくれて、ようやく、到着したって感じでした。

建物全体は、洋風な外観で、フランス統治時代の名残かな ? 何て思って見てしまいました。
大変に素敵なたたずまいで、羨ましいの一言につきます・・・

Saigon Scooter Centre
『Excelsior Spryt military version』 と言う、『1944年製』 のミリタリーバイクです。『フレンチVESPA』 の 『TAP』 同様、パラシュートで戦場に降下させるモデルです。

見た目が 『corgi』 のようですが、
そのあたりを聞いてみたところ、『コーギーには灯火類が装備されているが、これには装備されていない』 と教えてくれました。
奥が深い・・・

大変にレアなバイクで、当然の事ながら、『ベトナム』 には、この1台しか現存しないとの事です。


いかがでしたでしょうか ? 素敵なギャラリーでしょ ! オーナーの方はイギリス人で、本当に親切な対応で、いかにも紳士の国の方と言った感じでした。若い頃、アポなしでイギリスの色んなお店を見て周った時の事を、ふと、思い出してしまいました・・・


Saigon Scooter Centre
『ギャラリー』 後方から撮影した1枚です。
奥のガラスが前方入り口になる訳ですが、治安の関係でしょうか ? このテの 『ギャラリー』 にしては、珍しく 『マジックミラー』 になっていました。 と、言う訳で、『ギャラリー』 内部の様子は、外からは見えません・・・


さて、次のページでは、この Saigon Scooter Centre』 の近くにある (地図で見たトコ)ピッカピカの電飾で飾られた、さながら 『モッズのデコスクーター』 のような仏様があると言う、『ダイヤック寺』 をご紹介したいと思います。

日本で購入したガイドブックの写真は、それはそれはイカしていたのですが、実際には・・・ 




つづく→

『ホーチミン』 と言えば、100万台近くのバイクが走っている事で有名ですが、その様子は、想像を絶するモノだったりします (苦笑) 。
まるで、バイクの川です。イヤそれ以上かな ? バイクの洪水と言ったトコ・・・中にはバイクの土石流のような場所もあり、正直、恐怖さえ感じる程です。(←マジで・・・)

で、そんな中、信号の無い交差点も間々あります・・・
写真の
赤い○の女性は、川のようなバイクの流れの中に、勇敢 ? にもVESPAのGTS系で割り込んでいました。
スゴイとしか言いようがないですね・・・



バイクが多い 『ホーチミン』 とは言え、そう簡単に 『古いVESPA』 に遭遇する訳ではありません。

この 『VBB』 の10インチカスタムなんて、なかなか見る事がありません。かなりラッキーだと思います。

それにしても、ノーヘルで走る 『VESPA』 って、気持ちよさそうですね ! 絶対に日本じゃ無理だけど (苦笑) ・・・



Saigon Scooter Centre
左が 『1968年式 マラグッティ サイゴン50cc』 です。なかなか日本では見る事のないスクーターです。デザイン的には 『ツェンダップ』 とか 『イソ』 に近いですね。
右はご存知、『GP200』 です。インド物ではなく、本物の 『イノチェンティ』 だそうです。
ベトナムで確認されている、本物の 『GP200』 は、このギャラリーにある3台のみとの事です。

当然と言えば、当然です ! ギャラリーですから、インド物を飾っても意味がないですからね・・・



Saigon Scooter Centre
『90SSのレプリカ』 です。
一見よく出来ていますが、日本で一番 『90SS』 を見ている僕としては (笑) 、申し訳ないのですが、完成度は非常に低いと言った感じ・・・

特にハンドルのドロップ角度、レッグシールドのカットダウン、タンクパッドの形状、シートのデザイン etc...
言い出したらキリが無いのですが、恐らく、他のスクーターを見て頂ければお分かり頂けると思いますが、オリジナル感や各部のディティールにこだわると言った事は一切無いようです。

どちらかと言えば、その雰囲気を楽しむと言った仕上げです。まぁ、今の時代、ソレも “有り” なんでしょうね。


他のカスタムスクーターは素直に見れるのですが、『90SS』 は大好きなモデルなので、少々、辛口になってゴメンなさい・・・



Saigon Scooter Centre
ベトナム的な表現ですと、『VBB』、日本的に言いますと 『スタンダード』 です (笑) 。

こちらも原型は留めておらず、ベトナム生産の 『メッキフェンダー』、『メッキサイドパネル』 を装着しています。しかも 『10インチ』 になっています。こうなると、日本人的には、『シート』 は『ディアルシート』 にして、『GS風』 な外観を狙うトコですが、『シングルシート』 が着いているトコがホーチミン流かな ?

よく見ると、フロントには 『FL2のディスク』 が入っていました。妙に格好イイ 『VBB 』です !



Saigon Scooter Centre
『LAMBRETTA-LD』 です。
別段、レアなモデルではありませんが、整然と並んだ 『ギャラリー』 内で見ると、やたらに格好良く見えるので不思議です。
こんな姿を見ると、1台欲しくなるな〜(笑)。