よく雑誌とかの撮影に立ち会った際、僕は絶対に 『右サイド』 からの写真をメインに使うようにお願いします。

『片持ちサス』、『フライホイール関連』、『ハンドルキー』、『ブレーキ & キック・スタートペダル』、『サイドフラップ』 等、VESPA独特のフォーメーションは右サイドに集約されているからです。






『右サイド』 に比べ、『左サイド』 はシンプルそのモノ・・・ 特に 『左後方』 からのショットは、おとなしいイメージがあります。でも。それもまた 『VESPA』 の魅力でもあります。

この写真ですと、『サイドバンパー』 の流線型のデザインがよくお分かり頂けると思います





後部の 『キーワード』、 『リアキャリア』 は 『ウルマスタイル』 を採用。シートの裏も同色クリーム仕様、タイヤは勿論、『コンチネンタル』 です。 最強の 『リアビュー』 !





『シート』 は 『ボディと同色』 に張替え、『ビーディングだけ赤』 にしました。
勿論、当時のシートを完全リビルトしました。また、表面には 『ユニオンジャックの国旗』 をエンボスで描いています。
かなり大変なカスタムでした・・・





『クラッシュバー』 は 『ウルマ・スタイルの 1 ピース』 タイプを採用しました。ビンテージ感あふれるスタイルです。

『クレスト』 は 『150GS』 用のモノを採用。元来、『50N』 には 『ET3』 と同じクレストが装着されていますが、今回はカスタム感を出す為、あえてこのタイプを選択しました。

『ホーン』 は 『ベースラバー』 と本体を 『赤』 に、その上から 『シェルカバー』 を装着しました。

1969年型の 『VESPA50 N』 です。
オーナーは北海道在住の女性の方、コンセプトは女性が乗っても下品にならない 『モッズ仕様』 ・・・
その為、細部にわたるまで、『野郎色』 を出さないように、本当に苦労した一台です。

ベース車両の選択から始まり、各部のフォーメーションの組み直しや、パーツの交換等、結局、製作まで一年もかかってしまった・・・

最近では再び東南アジアからの 『三流レストアVESPA』 がはびこっています。まぁ、趣味にお金をかけようとしない人間が乗るには、ピッタリの選択でしょうが・・・(苦笑)。
どこで、どのように趣味を楽しみむは ? 個人の自由だケド、恥ずかしくないのかな ? きちんとした 『VESPA』 と交差点とかで並んだ時・・・でも、こんな奴らはプライドが無いから、そんな事さえ考える脳のキャパシティが無いんだろうね。

そんな貧民階級とは無縁なVSHが、こだわりとプライドのある、趣味人の為に製作したこの一台・・・ゆっくりとご覧下さい。

一見不似合い ? と思いきや・・・ 恐ろしくハマっていると思いませんか ? この光景 !
ただ・・・学校の窓に人の顔でも写っていないか ? それだけが心配で心配で (笑)。

*)注= ここは心霊スポットではありません。ご安心下さい。念の為・・・




『ダルマテール』 は 『VSHオリジナルseimの反射板付き』、『マッドフラップ』 は 『60年代のMPのデッドストックパーツ』 を採用 ! 『フロントバンパーはビガーノのクラッシックタイプ』、『ライセンスホルダーはデスモのデッドストックパーツ』です。

『ミラーは本物の60年代のスタジアム』、『スポットライトも60年代のワイパック』 を装着しました。モッズ系のカスタムとしてはごく当然の事です。

もし、『ミラー』 や 『スポットランプ』 に安価なレプリカを装着している (VSHのお客様では見た事がありませんが・・・) ようじゃ、モッズとは言えません。お笑いです。中途半端が一番汚い・・・どのジャンルにも言える事です。
これからモッズ系のVESPAに乗りたい方は、注意して下さいね。





『スピードメーター』 は 『70年代前期の90用』 の 『赤文字』 を採用。勿論、この 『VESPA 50N』 の大きな特徴である、『楕円キーカバー』 と 『丸いパイプブレーキ』 関連は、きちんとオリジナルのままリビルトしました。

『ブレーキペダルラバー』、『ハンドルグリップ』 等のラバーパーツは、各部とのフォーメーショを考慮して、『赤で統一』 しました。

『ブレーキ & クラッチ・レバーは純正のメッキ加工済み』 を採用しました。女性の小さな手では 『シャープレバー』 は乗り辛いと判断して、純正にした訳ですが、それでもオシャレに見せると言う点を最大に重視して、あえて純正品を国内でメッキ加工しました。


ところで、『アレ? Nなのにホイールが10インチ? 』・・・と思われた方も多いと思いますが、コレまた 『女性のオーナー』 と言う事を考慮して、安定感のある 『10インチにUP』 して、外観は 『2ndモデルの90』 のように仕上げています。勿論、Nのハンドチェンジを生かして、60年代よろしく 『3速ギア』 をそのまま採用しました。しかし、エンジンは大カスタムして・・・おっとっと、この先は長くなりそうなので、割愛します (笑)。

トーゼンのごとく、この 『50N』 もイタリアからの車両の為、ウインカーレスだった配線を、全て新設してウインカー仕様にしました。

いかがでしたでしょうか ? 今回は、女性オーナーの為に、『本物の60年代VESPA』 を使用し、 『乗り易さ』 と 『オシャレ感』 を追求した 『フルオーダー』 の一台・・・
こんなカスタムも有りだと思いますよ。

『女性のくせに ! 』 などとイキまく、ビンボーな男性諸君・・そろそろ自分のチンケな生き方を考え直す時じゃないか ?


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『サイドバンパー』 は 『VSHオリジナルハンドメイド仕様』 です。細いパイピングを駆使して、流れるような曲線を出しました。また、女性のオーナーと言う点を考慮して、フットレストの位置を10cm近く後退させた、超ワンオフ品です。でも、見た目は違和感がないよう、微妙に各部のフォーメーション変更を行った苦心作です。





色は 『クリーム』 系を採用しています。正確に言えば、『LAMBRETTA-TV200』 等に採用されていた、いわゆる 『イノチェンティ・ホワイト』 に少しスパイスを加えた、『VSHオリジナルカラー』 です。

『こだわりのあるオーナー』 の方には、このような、『完全オリジナルカラー』 が最適です。





『マフラー』 は 『VSHオリジナル・レッドマフラー』 を採用。各部のネジも全て 『メッキ加工』 をしています。『エンジンマウント』、『ホイール・センター部』、『ホイールボルト』 etc..この写真でご覧頂けると思います。





『旧型フライホイールカバー』 も 『メッキ加工』 しました。写真では影になり見えませんが、『フライホイール』 は 『赤』 にペイントしています。ルーバーの隙間からチラッ見える赤が刺激的です。
個人的には、何かとチラっと見えるスチュエーションは、嫌いではありませんが、鏡を持って 『エスカレーター』 で 『ミラーマン』 になる奴の心境は知れません(笑) 。





ゴチャゴチャした感じになるので、『レッグシールドモール』 はあえて 『シングルタイプ』 を採用しました。

『vespa 50』 の流れ文字バッヂは、『デッドストック』 を使用しました。おとなしいボディカラーには、このテの 『シンプルなチョイス』 が一番だと思います。