『原爆の日前夜』は眠らない。元安川（もとやすがわ）のほとりのベンチで何やら話をしているのは外国人の方々…。自転車で来ているトコを見ると、市内在住の方達ではないでしょうか？外国の人達が広島で起こった事に興味を持ってくれるのは有り難い事です。 この花は原爆の花として“広島人”には大変に馴染みの深い『キョウチクトウ』です。鬼畜のアメ公に焼け野原にされた広島に、最初に芽吹いたのがこの花と言われています。原爆投下後、広島にはこの先75年間は草木が生えないと言われました。そんなアメ公のチープなプロパガンダを覆し、数年後には夏になるとキレイに咲き誇り、復興のシンボルとして広島の人達に勇気と希望を与えたと言われています。 こちらは『原爆ドーム』のすぐ袂にある『元安橋』です。ここから見ると『原爆ドーム』の姿を一望出来る有名なスポットで、古くは毛利時代から木橋として広島の人達に愛されていた、ちょっとした広島の“フェイス”だったりします。この橋は本格的に1926年（大正15年）に鉄の橋に架け換えられました。橋桁は原爆にも耐え残りましたが、後の調査で支柱の笠石は大きく左右反対方向にズレ、欄干はそれぞれ橋の両サイドに落ちたとの事…。その為、この『元安橋』は爆心地の延長線上にあると推定されています。 きっと非営利団体のボランティアの方なんでしょうね、今でも世界各地で戦争や紛争が絶えません。それらの悲惨な写真を目の前に積極的に集まって来た方に話をされていたのが印象的でした。なかなか出来るものでは無いと思いますよ。 今年もやって来ました。我々、広島人にとっては大変に意味深い日『原爆の日』です。僕は前夜、5日の夜にVESPAの引き取りの為、広島市内にいました。『原爆の日』前夜の『平和公園』は異様な盛り上がりようです。世界中からプレスや平和団体の方が訪れているようで、さながら眠らない夏の夜がこの8月5日の『平和公園』にはありました。 夜の『原爆ドーム』です。少し怖い感じがしますね…。『原爆ドーム』の正式名称は『広島県産業奨励館』と言います。鬼畜のアメリカ人が投下した原爆は、この建物の南東約150メートル、上空約580メートルで爆発しました。建物は当然大破！全く何も罪も無い館内にいた30人の方が死亡したと言われています。（＊原爆により昭和20年＝1945年内だけでも14万人がアメリカ人に殺されました）この建物は昭和42年（1967年）平和のイメージの原点として、永久保存工事が施され今に至っています。ご存知の方も多いと思いますが『世界遺産』です。正しく“負の遺産”として後世に伝えて行かないとイケない大切な物です。 ギター片手に平和を唄う“若い衆”…。こんな光景が『原爆の日前夜』には『平和公園』のあっちこっちで見る事が出来ます。個々で活動内容は異なるんだろうけど、平和や原爆に対して一生懸命に人に伝えて行こうって言う姿勢には共感が持てます。僕も広島人として何かしなきゃ！ この写真は日中に撮影した『原爆ドーム』です。夜のイメージとは一転、荘厳な佇まいを見る事が出来ます。近くで見ると随所に補修の後が見られます。今『原爆ドーム』をどのように後世に残して行くか？広島は大きな課題に直面しています。 公園のあちこちでは、ギター片手にそれぞれ平和のプラカードをかかげて自分達なりの平和への貢献をしようとしている若者の姿を多く見ました。捨てたモンじゃないね…。また、明日の中継に備えてか？TV関係者だと思われる方々の慌ただしい準備が『原爆ドーム』近郊では繰り広げられていました。 『原爆投下』は広島県外の方にはあまり興味が無い？かもしれませんし、半世紀も前の遠い昔に起こった悲劇…くらいにしか思われていないかも？しれませんが、広島では今現在も、原爆の後遺症で苦しむ方が多くいらっしゃいます。また、原爆体験を実際に言葉で伝えて下さる方々も、高齢化が進み、亡くなられる方も毎年多いと聞きました。事実を風化させない為にも、僕らの世代が頑張らなければイケない事、出来る事はまだまだ沢山あると思います。 ここで少しですが、当時の原爆の被害についてふれておきますね。原爆投下は昭和20年（1945年）8月6日（月）午前8時15分です。当時、広島市内には35万人の人が住んでいました。この中には元から住んでいる広島の人、軍人さん、それに朝鮮や台湾から強制的に徴用させられて来ていた方達も含まれています。正直なトコ、原爆投下時にどれだけの人が亡くなったか？と言うのは正確には把握されていないそうです。当然です、一瞬で焼かれ何も無なってしまうのですから…。生きていた証さえ奪ってしまう鬼畜のアメリカ人の行為には、許し難いモノがあります！統計的な面からで言いますと、昭和20年（1945年）の12月までに罪も無い14万人の人達が、アメリカ人に殺されたと言う訳です。アメリカ人はオメデタイよ…。50年経った今もイラクで同じように、罪も無い人を殺し続けているんだから…。どうにかならないモンかと思う、罪も無く原爆で殺された人の無念は、大国の大義の前にはどうしようも無いモンかって…少し凹んでしまいそうになった『原爆の日・前夜』でした。 原爆について少し知って下さい。　　　　　 広島平和記念資料館はこちらをクリック→