●幻の怪獣 ヒバゴン 比婆山連峰 広島県 西城町

最近ではめっきり見る事の無くなった木の橋も健在のようです。渡ってみようと近くに寄ったのですが、どうやら個人のお宅のようで入れませんでした。しかも橋の入り口には猿が…番犬ならず番猿に少しビビリました…


こちらは『ヒバゴン丼』を食べさせてくれるお店『やまびこ』さんです。実は今回の1番の目的はこの『ヒバゴン丼』を食べに来る事だったのです。中国道『庄原』インターを降りて国道183号線を北に走る事約30分! 信号がほとんど無いので快適なドライブが楽しめます。但し、『庄原』インターを降りたあたりで頻繁にネズミ捕りをやっています。気をつけましょう!


『やまびこ』さんの壁には数々の感謝状や表彰状が…『ヒバゴン丼』を食べるとそれも納得、僕もあまりの美味しさに感謝状を贈りたい位です。


こちらは大変美味しい『ヒバゴン丼』をご馳走して下さった『やまびこ』のお母さん達、大変丁寧な対応で素敵な時間を過ごさせて頂きました。有難うございました!
 怪獣『ヒバゴン』のデビューは大変古く、1970年にまでさか登ります。第一発見者の話によると、『仔牛程の大きさの動物が、四つん這いになって横切って行った!』との事です。コレはビックリでしょ!しかも山深い暗がりでですよ…コレらの多くの目撃例は比婆山の東にある油木衣木ダム周辺との事…その後1974年までの目撃者は何と29名にものぼり、当時の雑誌もこぞってこの比婆山のUMA目撃特集の記事を組んだそうです。僕の調べた範囲では『女性自身』『週間平凡』『週間プレイボーイ』『週間サンケイ』『微笑』『アサヒ芸能』『VESPAビバーチェ!』等々(アレ?一誌だけ間違った情報があります。どれでしょう?笑)いかがですか?凄いでしょ!まぁ『VESPAビバーチェ!』は冗談として、どれもこれも有名雑誌ばかり、さらに僕自身、子供の頃の記憶では、TVでも何度も取り上げられていたように思います。
『西城町』の入り口にはこんな看板が…怖いと言うよりユーモラスで親しみやすく、どちらかと言えばキャラクター的な要素が強いですね。何も知らずにこの看板を見た人も『あ〜ここがヒバゴンの…』ってなるでしょうね。UMAとしての知名度は抜群ですからね。

 で、肝心の『ヒバゴン』のルックスですが、あまり『イケメン』では無かったようですね。顔は巨大な逆三角形、色はチョコレート色、そして顔全体に薄い毛が生えていたそうです。その上、額には3本の深いシワがあり、鼻はつぶれて空を仰いでいたとの事…『何だ、友人の○○にソックリじゃないか!』そこのあなた、そんな事言っちゃイケませんヨ!ここからがもっと凄い!全身は毛むくじゃら、しかしながら胸と尻の周りの毛だけは白っぽくシッポはない。身長は160センチ位と言う証言が1番多かったようですが、中には2メートル位だったと言うのもあったそうです。そして、体重の方は目撃例からすると、80Kg〜90Kgとかなりの巨漢、胴体にいたっては人間の2倍はあったようですね。歩き方は背中を曲げたガニ股歩き、またはカニ歩きや最初の目撃証言のように四つん這いになって歩いて行く姿も目撃されています。

  そんな巨漢『ヒバゴン』の足のサイズですが、足跡から計測すると、長さは27、5Cm、幅が15Cm程、親指が他の指に比べると直角についている事から、間違いなく霊長類の特徴だそうです。さらに足跡からは指を少し曲げて歩く特徴も見られるそうで、この歩行方法はオランウータンのような人間に近い類人猿によく見られるとの事です。もっとも、オランウータンとの大きな違いは、『ヒバゴン』が通った後は1メートル位の草木がなぎ倒されていたそうです。凄いですね!

  ただ、これだけコワモテの『ヒバゴン』ですが、人間を襲ったりはしなかったとの事、その反対に人間を恐れる事もなかったそうです。何だかニュートラルな奴ですね。
実はこの時期、(1971年)『西城町』には『県民の森』と言うキャンプ場、スキー場、宿泊場、食事施設等を兼ねた、今風で言うところのアウトドア施設が開設されました。その為、口の悪い“やから"に、この新しい施設に人を呼び込む為の“狂言"ではないか?と風潮されたりもしたそうです。僕のような広島県人には大変に馴染み深い『県民の森』ですが、これは明治100周年記念行事として開設された物との事、でも、よくよく考えて見ると、この秘境に以前から住んでいた『ヒバゴン』がキャンプ場などの開発により住みかを奪われ出没せざるをえなくなったと考える方が妥当かな?もし、本当に昔から比婆山に住み続けていたと考えるのなら…
そう考えると少し複雑な心境になりますね。

  結局、『ヒバゴン』の最後の目撃情報は1980年で、それ以来、今日に至るまで沈黙を守ったままです。まるで嵐のようにやって来て、あっ!という間に去っていった『ヒバゴン・フィーバー』(死語?)でも、『西城町』には色々な物を残して行ってくれたようです。お土産物の『ヒバゴンまんじゅう』や『ヒバゴン人形』、年に1度開催される『ヒバゴン郷・どえりゃあ祭』、そして特筆すべき物は『ヒバゴン丼』です。今や郷土料理と定着しています。もし『西城町』へ『ヒバゴン』を訪ねに行くのなら絶対に食べてみて下さい。最高に美味しいですよ。仕事を兼ねて20代から海外各地を訪れ、美味しい物を食べ歩いて来た(笑)僕が言うのですから間違いありません。こんなに美味しい物はなかなか食べられる物じゃないですよ。『名物にうまい物なし』ってよく言いますが、ここだけは例外!もし、これを食べてマズイと思う人がいたら直メールを下さい(笑)

こちらが『ヒバゴン丼』です。山菜をふんだんに使用した物で、そぼろ上になった鶏肉&とろろも入っています。少しワサビを入れてかき混ぜて食べます。も〜何も言う事なし! 生きてて良かったって思います。

           つづく→


残念ながら電車が通るところを見る事は出来ませんでしたが、こんな感じの素敵な陸橋がいくつもありました。電車を乗り継いで訪れるのも楽しいかも? しれませんね。


『やまびこ』さんの中でこんな物を発見! 何と! 『ヒバゴン』の歌だそうです。1番から5番まで、なかなかよく考えられています。ちなみに桃太郎さんの節で歌うそうです。
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『ヒバゴン丼』の看板もなかなかユニークでイイですね。でも、どの絵を見ても『ヒバゴン』って見事なまでに顔が逆三角形になっていますね。看板に『元祖』の文字がありますが、他にも『ヒバゴン丼』があるのでしょうか? 実はこの店、途中で道を尋ねた地元の方に教えて頂いた物、やっぱり元祖の文字に間違いはありませんでした。


実は『ヒバゴン丼』を食べる為に山深き里に入ったまではよかったのですが、道に迷ってご覧のとおり気がつけばガス欠寸前…当然の事ながら携帯電話は圏外!本当に怖かったですよ。偶然にも山中で電線の工事をしていた方に遭遇、山から抜け出す道と最寄りのガソリンスタンドを聞いて、何とか事無きを得ました。山をなめてはイカンですな…