思った以上に近くてビックリ ! ! 『音戸大橋』 を下り、右に曲がり 『国道487号線』 を真っ直ぐ行くと、『長谷』 方面の案内標識が出て来ます。
実は、よく見ないと見逃してしまう程、入り口が狭く、分かり辛いのです。

その為、看板が300m先と、左折する道路がある寸前にも、もう1枚表示されています。下の写真の
赤い矢印の部分を左折して 『長谷』 へと向かいます。


海面より低い家の横を抜け、少し走ると、住宅地に出ます。市内から、十分な通勤圏内なので、海も見えるし、市内の半額程度で家が買えるので、安価に良くキメたい方には、この上ない場所だと思います。

『倉橋島』 の奥にある、本格的な別荘地と比べると、景色も海もイマイチ感は否めませんが、価格相応と言ったトコでしょうか・・


山道を抜けると、またまた住宅地に出ます。海の横で分譲土地を購入して、別荘を建てる方も多いとの事。

イマイチ感が漂う中、写真のようなセンス抜群の別荘もあります。
リゾート風を狙った建物は沢山見ましたが、どれも安っぽく、『プアマンズ・リゾート』 の香りがプンプンしますが、この別荘だけは別・・・

かなりオシャレなオーナーの方だと思われます。僕もこんな別荘が欲しい ! ! (マジで) 。


住宅時のすぐ裏手 (海の反対側) の道を30m程度進めば、今回の目的 『長谷小学校』 に到着します。

民家の間にある為、校庭が無いと、学校だとは気付かないかも ? しれません。


校庭にある、こちらの 『オブジェ』 も、かなり悲しい感じになっています・・・

『昭和54年度卒業』 って書いてありました。て事は、今40歳くらいか・・・ 『僕と同年代だな〜』 何て思ってしまいました。

擦り切れた顔が、結構、怖さを演出しています。まるで、歴史から消されたファラオのレリーフのようでもあります(苦笑)・・・


裏門跡には、定番中の定番 『二宮金次郎』 の像がありました。 廃校になっても、『ニノキン像』 を破棄する自治体は少ないようですね。

サスガに 『ニノキン像』 だけは、捨てたり壊したりする事は、日本人的なマインドでは出来ませんからね・・・

よく見てみると、ベースになっている石の部分には、『昭和十四年』 と言う文字が、かすかに見て取れます。古いですね・・・




回、ご紹介する場所は、僕の住んでいる 『呉市内』 から20km弱と言う、結構、近い場所にある 『倉橋島』 の 『長谷 (ながたに) 』 と言う地区にある、木造校舎の 『長谷小学校』 です。

『島の木造校舎』 って聞くと、もの凄い “へき地” にあるような響きですが、前記のとおり、ここ 『長谷』 は、 『呉市内』 からは非常に近い距離にあり、どちらかと言えば、安価に島暮らしが出来る、ベットタウンと言った感じの場所です。

今回、訪れた 『長谷 (ながたに) 』 とVSHのある 『呉市』 の位置関係をご覧下さい。『音戸の瀬戸』 で有名な 『音戸町』 とのボーダー付近になります。なかなかロケーションも良く、偽リゾート感も楽しめたりします。

何より、『呉市内』 の新築マンションの半額で、一戸建てが購入出来るのが魅力だったりしますよ。細かい事にこだわらず、ただ単に、海の見える一戸建てに住みたい方にはオススメです !

さて、今回の相棒は 『1964年』 の 『50Sスモールフラップ』 です。レストア後の納品を控え、最後のセットアップ走行を兼ねたツーリングになりました。往復で約40km程度ですから、初期の慣らし運転には、持って来いの距離かな ? ・・・ 何て思ったりします。

僕が行った日は梅雨の合間の “はな曇りDAY” ・・・
とにかくムシムシしていましたが、島で風を切って走る『VESPA』 は別物 ! ! とても楽しいツーリングが出来ましたよ。

ご覧のとおり、『木造校舎』 も非常に状態が良く、運動場に 『VESPA』 を置いて撮影してみましたが、何とも雰囲気のいい写真になりました (微笑) 。『木造校舎』、『運動場』、『大空』、『VESPA』 の 『コラボレート』 は最強 ? ですね (笑) 。

ここで登場している、超レアな初期のスモールフラップが、もう1台入荷しました! VSHではフルオーダーで製作させて頂きます。興味のある方はこちらをクリック !

ところで、今回訪れた 『長谷小学校』 も、ご他聞に漏れず、廃校になっています。ですから、正式には 『長谷小学校跡』 になります。
廃校になったのは『1998年の3月末』・・・・最後は生徒がたった2人だったそうです。しかもこの2人は双子の姉妹だったそうですよ。こんなイカした 『木造校舎』 で、たった2人で授業を受ける事が出来るなんて、本当の 『ゆとり教育』 と言えるような気がしますね。

ちなみに、現在は陶芸の先生がお住まいですので、敷地に入る際は勿論の事、撮影もきちんとお断わりをしてからにしましょう。(勿論、僕はきちんとご挨拶させて頂きました。)


『長谷小学校』です。
木造校舎ですが、アルミサッシが入った、カスタム版 (笑) になっていました。
見せて頂く立場で、こんな事を言うのは、はなはだ恐縮ではありますが、出来れば、木の枠の窓を見てみたかったです。
わがまま言ってゴメンなさい・・・

僕としては、『島』、『廃校』、『木造校舎』 って言うキーワードから、もの凄いビンテージなイメージを持って出かけたのですが、『呉市内』 から僅か20km足らずの場所で、そんな秘境のような場所がある訳もなく、10分でコンビニに行ける、便利なトコでした(笑)。

街から近い場所で、簡単に古い感じの建物にふれる事が出来ると言う点では、オススメかもしれませんね。

『長谷小学校』 の校庭の様子です。廃校になってから、まだ10年以内なので、古い哀愁の漂うような感じではなく、どちらかと言えば、朽ち果てる前の悲壮感が漂っています。『渋い』、『懐かしい』 とかのイメージになるまで、まだ、かなりの時間が必要かな ? って思いました。

特にブランコの奥
(赤い○部分) で雑草に飲み込まれそうになっている、『1982年中本理恵』 と記された 『オブジェ』 が、あまりにもカワイソウ・・・
『希望』 の文字が皮肉っぽく写るのは僕だけでしょうか ? ・・・

さて、思った以上に、『安・近・短』 になってしまった今回のツーリングですが、次のページでは、相棒の 『50Sスモールフラップ』 をご覧頂きたいと思います。
やはり、『ビンテージVESPA』 と 『木造校舎』 のコラボは最高ですよ ! !



→50SスモールフラップへGO!!

左折すると、道は驚く程、狭くなります。しかも、いきなりクランク路です(苦笑)・・・
細いクネクネ道ですが、一本道なので、とにかく、真っ直ぐ進めば、『長谷』 へと到着する訳ですが、途中、海より低い土地に建っている建屋に遭遇しました。(写真下・参照)

『こりゃ〜台風の日とかは浸水だな・・・』 何て思いながらも、勇気のある建築レイアウトに、心の中で拍手を贈りました (笑) 。


住宅地を抜けると、今度は山道を上がります。相変わらず道は狭く、クネクネしています。思った以上に交通量があり、車で行っていたら、離合は一苦労だったと思います (苦笑) 。

勿論。見通しが悪いので、事故には十分に注意したいトコです。
こんな感じの山道を2〜3分走行すると、道が開け、またまた住宅地に出ます。


住宅地の横には、誰が植えたのか ? 『タチアオイ』 が沢山咲き誇っていました。梅雨時期の花としては、僕はもっともこの花が好きです。

海の横で咲き誇る 『タチアオイ』 は感動的でもあります。

ただ、
このエリアには首輪の無い大きな犬が2匹もウロウロしていて、非常に危険です ! 吠えて追っかけて来ます。野犬か飼い犬かは判断が付きませんが、最低な気分になった事だけは事実です。


僕が伺った時、偶然、島を走るマイクロバスが来ました。どうやら、『長谷小学校』は、バスが停車する場所のようです。

とは言え、バス停の看板がある訳ではないので、この暗黙の了解的なトコが、なんとも魅力的ですね。


こちらの写真は裏門跡だと推測されます。全体的には、いい雰囲気で残っていますが、柱には、何か名板を剥いだような長方形の窪みが見られます。

いったい、ソコに何が貼られていたのか ? 興味の残るトコです・・・



ご覧のとおり、ここ 『長谷小学校』 の 『二宮金次郎』 の像は、かなりコンパクトです。

手前の 『VESPA』 や、窓のサッシの大きさから判断して頂ければ、いかに小さいかが、お分かり頂けると思います。

なかなか、こんなに小さな 『ニノキン像』 を見かける事はないと思います。少し得をした気分になりました。